2026.03.25

  • 床ずれケア
#製品活用事例#業務効率化#オピニオンリーダーインタビュー#基礎知識#症例

きめ細かな背上げ支援に加え、嚥下にも考慮したエアマットレス「ここちあ結起Rise」で、安心・安楽な背上げ座位を

JCHO徳山中央病院(山口県周南市)では、急性期医療の現場で、背上げ座位で過ごす時間が長い患者さんのケアを支えるために、エアマットレス「ここちあ結起Rise(ゆうきライズ)」(パラマウントベッド社)を導入されました。このマットレスを実際に使用する中で、現場ではどのような変化がみられたのでしょうか。今回は、同院皮膚・排泄ケア認定看護師の秋元夕希さんに、製品の現場での使われ方についてお話を伺いました。

【お話を伺った方】
秋元 様(JCHO徳山中央病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)

「寝かせておかない」が求められる急性期の現場をサポート

――まずは、貴院の特徴と地域で果たしている役割を教えてください。

当院は、1946年に「健康保険徳山中央病院」として設立されてから約80年間、地域の中核病院として医療を提供してきました。2014年4月、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)の発足に伴い、運営主体を移行して現在の名称となり、山口県周南地区の急性期医療を担っています。一般病床507床を含む519床、34診療科を擁し、周産期・母子医療や地域がん診療連携拠点病院としての役割も果たしています。「断らない救急」を掲げて年間5800件以上(2025年実績)の救急搬送を受け入れており、平均在院日数は2週間未満と、早期離床が日常的に求められる現場です。

新棟完成予定図(現在建設中)

――貴院ではどのような患者さんが多いのでしょうか。

当院は高度急性期および急性期を担う病院であるため、挿管して人工呼吸器管理をしている方などが多く、病棟では早期離床を意識しながら看護ケアを進めていく必要があります。特に呼吸器疾患の患者さんは、寝ているよりも起きていた方が楽なことも多く、座位で過ごす時間が長くなるケースも少なくありません。他にも、経管栄養において時間をかけて注入しなければならない患者さんや、逆流防止のために姿勢管理が必要な患者さんなどは、背上げ座位で過ごす時間が長くなることもしばしばです。座位をどう支え、どう維持するかは、以前から現場の大きな課題でした。

――そんな時、ベッドの背上げ機能は便利ですよね。

確かにベッドの背上げ機能は便利ですが、それだけでは姿勢を保てない患者さんも多くいます。自身で頭部や体幹をしっかりと支えられず、看護師が少し目を離している間に姿勢が大きく崩れてしまうこともあります。また、座位姿勢にはメリットが多い一方で、仙骨や坐骨にかかる圧が大きくなりやすく、床ずれのリスクが伴うため、常に注意が必要です。そうした中で出会ったのが「ここちあ結起Rise」でした。

――「ここちあ結起Rise」のことを、どのような経緯で知ったのでしょうか。

もともと当院では、一部のマットレスをレンタルで使用しており、その更新時期を迎えていました。そこでマットレス全体の使い心地や評判を確認していたのですが、すでに使用していた自動体位変換機能付きマットレス「ここちあ利楽flow」の評判が特に良かったので、レンタル台数を増やしたいとパラマウントベッドさんにお伝えしていました。

その際、さらに新しいマットレスとして「ここちあ結起Rise」の紹介を受けたのが最初の出会いです。説明を聞いた当初から、「座位をコンセプトにしたエアマットレス」という点に魅力を感じました。実物を見ても患者さんの胸郭や骨盤を支える「サポートセル」、吸湿速乾性の高いカバーなど、現場で使うことを想像した時、期待が持てるマットレスだと感じました。

座位をコンセプトにしたエアマットレス「ここちあ結起Rise
病室に配備されたエアマットレス「ここちあ結起Rise

――実際に病棟で使ってみて、どのような声がありましたか。

看護師からは、「背上げ座位が崩れにくい」という声が多く聞かれました。ベッドで背上げしても姿勢が崩れず、安定した座位が保てるという印象を持つスタッフが多いようです。これまでは、背上げすると頭部が安定せず、枕やタオルなどを差し入れて調整することもありましたが、「ここちあ結起Rise」には背上げに伴って頭部を支えてくれる機能※1があります。患者さんが安楽に座位を保ちやすいというだけでなく、例えば嚥下の姿勢づくりの場面でも有用です。
※1 ベッドの背角度が一定以上になると、頭部の専用エアセルが自動的に膨らんで頭部角度を調整してくれる機能。

背上げした際に座位が崩れてしまった一例
枕やタオルを使って頭部を挙上する一例
ここちあ結起Riseはサポートセルにより背上げ時のずれ落ちを軽減+頭部を挙上

――仙骨や座骨の体圧についてはどうでしょうか。

ここちあ結起Rise」は、ベッドで背上げすると背角度センサーが働き、背上げ角度を自動的に認識してくれます。角度に応じてエアセル内の圧力が自動で調整されるため、背上げ後も底づきすることなく、沈み込みが保てており、仙骨や坐骨に体圧が集中している印象はありません。

以前使用していたマットレスでは、いくつかのモードがあって目的別にエアセル内の圧力を設定できる点は良かったのですが、看護師の業務多忙などで設定の切り替えに手が回らないこともあったので、自動調整してくれる機能には助けられています。

備品管理サービスで看護師の業務負担が大幅に軽減

――新しいマットレスを使うようになって、現場スタッフにも変化はありましたか。

看護師の意識が大きく変わったと感じています。エアセル内の圧力を自動的に調整してくれる「ここちあ結起Rise」以外のマットレスを使用している患者さんに対しても、坐骨や尾骨にどのように圧がかかっているかを以前より意識するようになりました。座位で過ごす時間が長い患者さんに対して、いわゆる「圧抜き」をしっかりやってくれるようになったことも大きな変化です。

――備品のメンテナンスサービスも導入したそうですね。

以前から床頭台の清掃などはお願いしていましたが、この機会にマットレスをはじめとする備品の管理もパラテクノ社※2にお願いするようになりました。これまでは病棟ごとにマットレスを管理していたため、不足すると他の病棟から借りる必要がありましたが、「今は余っていても明日には必要になるかもしれない」「できれば自分の病棟に置いておきたい」という病棟の本音もあって、交渉に時間がかかることが多く、対応するスタッフの負担も大きくなっていました。
※2 パラマウントベッド製品のメンテナンスサービスを提供する、パラマウントベッドグループの会社。

パラテクノさんが一括で管理してくれるようになってからは、病棟ごとに管理するよりも運用が楽になったと感じています。今では、どの病棟も「マットレスが足りない」という感覚はほとんどなく、むしろ「患者さんに合ったマットレスを常に使える」という安心感があります。運搬まで含めて任せられる点も助かっており、今では院内のスタッフにとってなくてはならない存在です。

パラテクノ社がマットレスを一括管理し、必要に応じて病室に運搬
エアマットレスを病棟に運搬するパラテクノ社スタッフ

――他にはどのような変化がありましたか。

品質管理の面でも大きく変わりました。以前は私が全病棟を回ってエアマットレスを確認していましたが、その頻度は年に1回程度で、細かな不具合や故障を早い段階で把握することは難しい状況でした。また、エアマットレスに何か問題があった時は随時、病棟の師長から連絡を受け、購入品かリース品かの確認を含めて私が対応する必要がありましたし、修理伝票の作成や手続きも現場にとって大きな負担でした。さらに、修理に出すと1週間ほどエアマットレスが使えなくなるという不安もあって、多少の不具合であれば使い続けてしまうケースが少なくありませんでした。その結果、不具合や故障が大きくなり、最終的に廃棄に至ることもありました。

現在は、何かあればパラテクノさんが対応してくれ、修理中は代替品も使えるため、精神的・時間的な負担が大きく軽減されています。エアマットレス本体はもちろんのこと、メンテナンスサービスも含めて本当にありがたく思っています。こうした製品やサービスを上手に活用しながら、これからも安心・安全かつ積極的な離床を進め、早期回復を見据えた看護で、地域の急性期医療にさらに貢献していきたいです。

床ずれケアのお役立ち資料ダウンロードはこちら

RECOMMEND人気の記事